2011年3月27日日曜日

暁闇という言葉

前回も書いたが、ここのところ悩ましい日々が続いていた。

「困難にぶつかったら、まず行動」と自分に言い聞かせ、いろいろ動いた。
まだ、下駄を履いたわけではないけど、だいぶ光明が見えてきた。
エンジニアではないし、社長ばっかりやってたので、現場にどっぷり浸かった経験は実は少なかった。
震災対応でオロオロする官邸と同じで、情けない日々だった。

そんな中で、若手のチームワークが光っていた。
チームは、部署をまたがって結成されているので、いろいろ整理することは多いのだが、それを飛び越えて連携がとれていた。

チームワークを支えているのは、志と友情だ。
支援する側は、自部署の作業との掛け持ち。時間の捻出は、深夜や徹夜という尋常でない時間帯。それでも彼らは支援してくれた。

社外の方も多く関わってくれて、彼らも同様に困難な短期勝負を乗り切ってくれた。
こうやって、本当のチームができていくんだろう。

福岡の30代のエンジニアたちは素晴らしい。
コミュニティでの勉強会の絆から、実際のプロジェクトを乗り切った、本当の、かけがえのない絆に変化した。

こうやって、福岡力を高め、下請けの街、支店の街から、自立した街への転換を図っていきたい。
その一歩になりつつある。

私は、今回の件で、非常時のリーダーシップって何だろうと考えた。
何はなくとも、一緒に時間を過ごすことも大事と思った。
非常時に理屈は通用しない。

そういう意味では、私は、今回、大きく株を下げた。

関西で暮らしている長女が、私のこのブログを読んでくれている。
ちょうど夕方、携帯をスマートフォンに替える件で電話で相談がきたので、「最近全然書けてなくてゴメンね」と言ったら、「ママから忙しそうだって聞いてるよ」との優しい言葉。
この子も大人になった。

困ると、人の優しさ、暖かさがわかる。
もっと謙虚に生きていかないと。

暁闇(ぎょうあん)という言葉がある。
夜明け前の漆黒の闇を指す言葉だ。
夜の闇が暗くなれば、暗くなるほど、夜明けが近いということだ。
好きな言葉だ。

2011年3月7日月曜日

amazon「東京リージョン」という「静かな、そして確実な衝撃」

先週末に、「Amazon Web Services ユーザグループ」の全体会合が東京であって、参加してきた。
東京で開催された、クラウド系イベントに合わせての開催。

タイミングは、 amazon「東京リージョン3月3日サービスイン」という、日本にとっての歴史的瞬間に符号したもの。



海外データセンターにありがちなネットワークレイテンシーの解決、データの東京リージョン内での保持など、今まで「Amazon Web Services」を選択しなかった理由のほとんどが解消された。

唯一残った精神的障壁は、「やはりパトリオット法は及ぶ範囲」という点だけだ。その気分もやがて解消されていくだろう。

クラウドセミナーでのパネルを聴いたが、「カニバる」という言葉が心に残った。

「カニバリズム」とは、人間が人間の肉を食べる行動のこと。

比喩表現で、現実的には、「クラウド事業を伸ばすと、自社のサーバ事業が減る」というような悩ましい現実を指す言葉。

片方で熱狂しながら、片方で冷笑する。お酒を飲んでも、酔い切れない感じ。
最先端にいる人たちも、私たちと同じ悩みを持っていること実感した。

もちろん、amazonの方たちは「ITデモクラシー」を志しているし、それはITユーザの幸せでもある。
そのことに全く異論はないし、彼らは素晴らい人々だ。

これから5年ぐらいかけて、パラダイムシフトが徐々に、確実に進んでいくんだろう。

2011年3月4日、私は「その始まりの現場」に居合わせた。

久々に凹み中・・

久々のブログになる。

3月に入って、忙しすぎて書けなかったというか、バタバタぶりが格好悪すぎて書けなかった。

去年の後半から、面白い仕事がいろいろ取れたが、いざ納入時期に入って、産みの苦しみを味わっている。
 何より、社内への説明が格好悪い。

日々、「変革」だの「新しい仕事へのチャレンジ」などと鼻息が荒いので、いざ自分がうまくいかなくなると、説明が難しい。

この3週間ぐらいで意外だったのが、予想を超えて、身内が優しかったこと、手を差し伸べてくれたこと。

今日も経営会議で、初めて惨状を報告したが、全く予想を超えて、優しい表情での対応だった。
「そんなことはよくありますよ」なんて、優しい表情で。

彼らが、今まで現場でどんな苦労をしていたか、私はよく知らなかったのかもしれない。ようやく同じ土俵に立てたのかもしれない。

「健康な人は、病気がちな人の苦しみはわからない」。
「仕事で苦労したことがない人は、人の苦労はわからない」。

「この凹んだ感じを、今年の糧としよう」と、今日思った。